心臓手術が決まるまで|最初の異常音からMICS手術を決断するまで
心臓手術が決まるまで|最初の異常音からMICS手術を決断するまで
心臓の異常が見つかったきっかけは、定期健康診断でした。
胸が痛い、息苦しい、強い自覚症状がある、という状態ではありませんでした。むしろ本人としては、まったく普通に生活しているつもりでした。
それだけに、健康診断で「心臓の音が変だね」と言われたときは、正直なところ、すぐには現実味がありませんでした。
定期健康診断で「心臓の音が変」と言われた
いつものように定期健康診断を受けていたときのことです。
内科検診で医師が聴診器をあて、「吸って、吐いて」と指示されるままに呼吸をしていました。
すると医師から、
「心臓の音が変だね。精密検査を受けた方がいいよ」
と言われました。
診断結果には「異常音あり」と記載されました。
私自身は、心臓が苦しいとか、胸が痛いといった自覚症状はまったくありませんでした。前年までは特に問題もなかったため、「いったい何のことだろう」というのが最初の感想でした。
循環器内科で受けた検査
その後、健康診断を受けた病院から循環器内科への紹介状を書いていただき、受診することになりました。
そこで胸部超音波検査を受けました。
検査の結果、心臓の僧帽弁を支える筋のような部分が切れてしまっており、弁が正しく閉まっていないことがわかりました。
そのため、心臓が全身に送り出す血液のうち、かなりの量が逆流している状態だと説明を受けました。
診断は僧帽弁閉鎖不全症
医師からは、
「これは僧帽弁閉鎖不全症ですね。外科手術をしないと治りません」
と説明されました。
さらに、その病院では最新の手術方法には対応していないため、この手術を得意としている病院を紹介すると言われました。
それまで大きな病気で入院した経験もなかった私にとって、「心臓の手術が必要」と言われたことは大きなショックでした。
自覚症状が少なかった理由
医師からは、血液の逆流があるにもかかわらず生活できていたのは、心臓がその分を補うように働いていたからだと説明されました。
つまり、本人が気づかないところで、心臓がかなり無理をしていたということです。
このまま放置すると、心臓への負担が大きくなり、重大な状態につながる可能性があるとも説明されました。
自覚症状がないから大丈夫、とは限らないのだと、このとき初めて強く実感しました。
※この記事は、あくまで私個人の体験談です。心臓の病気や手術の判断は、人によって大きく異なります。気になる症状や検査結果がある場合は、必ず医師にご相談ください。
虎の門病院を紹介される
後日、紹介先として虎の門病院を受診することになりました。
虎の門病院では、改めて胸部超音波検査を受けました。また、心臓周辺の血管の状態などを確認するため、造影剤を使った検査も受けました。
そこで、今回の心臓手術について詳しい説明を受けました。
MICSという手術方法
説明を受けた手術方法は、MICSというものでした。
MICSは、胸を大きく開くのではなく、胸部の横に小さな穴をあけ、そこから内視鏡や手術器具を入れて行う低侵襲の心臓手術です。
私の場合は、心臓の弁を支える部分を人工のものに置き換える手術になると説明されました。
以前は、胸を大きく切開して行う手術が一般的だったそうです。その場合、体への負担も大きく、術後の回復にも時間がかかるとのことでした。
一方で、MICSの場合は、体への負担を抑えながら手術でき、術後の回復も比較的早いと説明を受けました。
それでも心臓手術は大きな決断だった
MICSは体への負担が少ない手術方法だと説明されましたが、それでも心臓の手術であることに変わりはありません。
手術中は心臓を一時的に止める必要があり、人工心肺を使って行う手術になるとの説明も受けました。
鼠径部に動脈・静脈の管をつなぎ、人工心肺によって心臓を止められる状態にして手術を行うとのことでした。
説明を聞けば聞くほど、簡単な手術ではないことがわかりました。
ただ、担当の先生はこの手術を多く実施されているベテランの先生で、「心配しないでください」と言ってくださいました。
その言葉は、とても心強かったです。
手術を受ける決心
このような経緯を経て、私は心臓手術を受ける決心をしました。
それまで生まれてから一度も入院したことがなかった私にとって、初めての入院が心臓手術になるとは思ってもいませんでした。
本人としても、本当に驚くような展開でした。
2022年当時は、まだ新型コロナの影響が強く残っており、入院にもさまざまな制約がありました。
そのため、入院時は個室を利用することになりました。
まとめ
心臓の異常は、定期健康診断の聴診で見つかりました。
自覚症状がほとんどなかったため、最初は現実味がありませんでしたが、精密検査の結果、僧帽弁閉鎖不全症と診断され、手術が必要だとわかりました。
その後、虎の門病院を紹介され、MICSという手術方法の説明を受け、手術を決断しました。
今回の経験を通じて強く感じたのは、健康診断で指摘された異常を軽く見てはいけない、ということです。
次回は、実際に入院してからのこと、手術前日の準備や不安について書いていきます。

